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築86年 木と土の家(2)

現場調査と打ち合わせ


修復工事を行うにあたって、現場調査はとても大切です。

現場調査によって、傷んでいる箇所や傷み具合や不具合等、その建物の状態を把握します。

その上で、お施主様のご要望を伺いながら、どの様に工事するか打ち合わせを重ね、詳細に内容を確認し、決定していきます。

 この工事も現場調査から始めました。

この家は他の業者により、工事が進められましたが、途中で中断されていました。

 

工事が中断されていた状態
工事が中断されていた状態

工事が中断されていた状態。



現場調査の内容

 建物の構造の確認と腐食やシロアリ被害の有無、建物の傾きや不陸の有無(歪んでいないか、沈んでいないか)、不具合がある場合は、その原因を調べ突き止めていきます。

 外廻りにおいては、屋根、壁、窓廻り。特に建物を傷める雨漏り等、雨の進入の有無は重要です。

建物内部においては、床、壁、天井の調査。

障子や板戸、ガラス戸、襖等の建具、台所、風呂、洗面、トイレ等の水回り、コンセントやスイッチ、照明等の電気回りなど、必要に応じて適時判断して行います。

古民家修復工事 現場調査

畳を上げて床下の傷み具合を調査

古民家修復工事 現場調査

屋根調査

古民家修復工事 現場調査

電気回りの確認



水平と垂直の調査

水平と垂直を調べて、建物の構造(骨組み)の歪みの有無を確認します。

床の調査 水盛り管

水平

「水盛り管」で全ての柱の箇所を測定

床の高低差を調査

 

床の調査 水盛り管
下げ振り

垂直

「下げ振り」で主な柱を測定

建物の傾きを調査

下げ振り