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築86年 木と土の家(3)

不陸取り


水平と垂直

水平は真っ平らであること。垂直は傾いていないことです。

建物にとって、構造が水平で垂直である事は最も重要なことです。

構造は土台、柱、梁など、建物の骨組み、骨格となるもので、建物はこの骨格に基づいて建てられます。

しっかりとした構造でなければ、よい家にはなりません。

逆に言えば、しっかりとした構造の家がよい家になるのです。

 


不陸取り(ふりくとり)

不陸とは、建物の構造が水平でないことを言います。

不陸が大きいと工事に支障がでたり、家が傷む原因にもなり、住み始めてからも色々な所に支障が出ます。

構造を水平にすることを不陸を取ると言います。

しっかりとした構造にするために、不陸取りは最も重要な工程です。

 

現場調査に基づき、傷みの激しい部分を撤去しながら、不陸を取るところから、工事を始めました。

垂直に関しては、水平を整えてからの工事となります。

 

不陸取り

土台をジャッキで持ち上げ、土台が水平になるように、厚さを調整した下駄を履かせ、不陸を取っていきます。

下駄材には檜を使いました。檜は丈夫で防虫作用もあり、古くから優れた建築材として主に土台や柱等に使われてきました。

土台下駄

下駄を履かせた土台(1)

下駄を履かせた土台(2)

下駄を履かせた土台(3)