庭付きの23坪の平屋。
日本家屋に洋間が一部屋ついています。
お施主さんは若いご夫婦です。
一昨年の5月、最初にお会いした時、開口一番のご希望は「外から見ると古民家、でも中に入ると新建材を使った現代の家では嫌なんです。」でした。
古いものがお好きなお施主さんのために、できるだけ既存のものを残し、末永くこの家に住めるように、材料を吟味し、知恵を絞り、手間と時間を掛けて施工しました。
サッシは使わず、全て木製の建具。材木は無垢の木を使い、自然素材で造った本物の家です。
引っ越されたお施主さんの話では、心地よく過ごされているとのこと。どこがどうということではないけど、ふと、縁側に射す日の光に「いいなぁ」と思ったり…。
縁側でお月見もするそうですよ。
森林の中に居ると心地よいように、自然素材で造った家はそこに居るだけで心地よく、落ち着きます。
雨戸と戸繰り窓(とぐりまど)
長い縁側の雨戸。開けるのにも閉めるのにも時間が掛かります。
開け閉めにちょっとしたコツもいります。
面倒だと思うか、楽しいと思うか…。
時間がかかることで、小さな発見があったり、物の見方が変わったりするかもしれません。
ゆっくりっていいものです。
玄関と次の間
座敷
六畳と八畳の座敷
*襖と障子はお施主さんのご希望で貼り替えていません。ご自身で貼り替えられるとのこと…。
襖を開けると広々として開放的。部屋の広さが変わるのも日本家屋の良いところ。
畳の井草(いぐさ)の香りが心地よいです。
洋間
玄関から入ってすぐ、次の間右手の襖を開けると小さな洋間があります。広さは四畳半。
土間と板の間
お施主さんが考案された土間と板の間。
四畳半の畳の部屋を板の間に替え、柱だけを残して押入と壁を取り、土間と続きの部屋にしました。
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